既に欧米ではこれら”五感”に訴えるブランド識別要素も登録でき、例えば有名なティファニーの水色も登録されていたり、アップルMacの起動音などが既に登録されているとのこと。ブランドは元来、機能的価値と情緒的価値の両方を消費者へ提供することで競合との差別化を図ることが戦略的な意味なのだが、やはり人間の五感に訴えかけられるものは記憶に残りやすい。
例えばティファニーの場合、登録された水色が法的に保護され、パッケージや包装紙だけでなく店舗や制服などへも使用されることでより同ブランドの認識率は加速度的に高まるかもしれない。特に認識率の低いブランドにとっては、より効果的な商標ともなりえる。一方で、音や色などから香りまで商標として保護が拡大される場合、将来新規ブランドとして識別を図る施策がより狭まるなどの懸念も生じないとも限らないのではないか。
食欲をそそる鰻屋の匂いが商標登録されたら隣の鰻屋は今後同じような美味しい匂いを立てることが禁じられるのか?