2013年06月12日

一杯のコーヒー

先日、休日の時間を利用してコーヒーセミナーなるものに初めて参加した。
元々コーヒー好きではあるが、本当に美味しいコーヒーの淹れ方に興味があったのがその理由だ。
セミナーは、ホームページで検索した中から、コーヒーバリスタが週末に、その勤務するコーヒー専門店で、6人までの少人数で講義をするというスタイルのものを選んで応募した。
実は、このセミナーは私の事前リサーチ不足もあったのだが、本来の目的であった「美味しいコーヒーの淹れ方をマスターする」を学ぶものではなく、「本当のコーヒーとは何か」という、よりアカデミックな内容のセミナーであった。それ故に、私のようなコーヒーにフレッシュミルクだけ足して、少しマイルドなコーヒーを楽しもうという輩にとっては、期待はずれのセミナーと言えなくもなかったが、結果としてこのセミナー参加には満足している。セミナー料金は、リーズナブルであったし、厳選されたコーヒー豆の土産付きも好ましかったが、これまで漠然としか知らなかったコーヒーの知識を高められたことで、何かコーヒーを文化的に飲む、言い換えれば大人っぽくコーヒーが飲めることに今後できることが単純にうれしくなったのだ。

このバリスタの講師は、コーヒーの世界品評会の審査員資格も有しているのだが、彼が今回レクチャーしてくれたことをかいつまんででみると、
@コーヒーの産地は大別すると三地域で、中南米、アフリカと東南アジア地域(驚いたのだが、ここには豪州も含まれており、最近はこの豪州産も美味らしい) Aその味の特徴はおおまかには、中南米=マイルドタイプでアプリコットや柑橘系ぽい風味、アフリカ=個性のある味で、グレープフルーツ、トマトタイプの風味、東南アジア=濃くが強く、樹木やアーモンド的な風味 Bコーヒーの品評をする際の10項目の審査基準と、「苦み」は審査項目にはないこと。なぜなら苦みは煎り方の度合いや、淹れ方の豆量などで後付けで加えることができるから・・・
などで、わずか2時間では理解できないくらいの情報量をいただいた。
講師の指導する方法で、三地域の代表的コーヒーをそれぞれテイスティングした際は、素人の私でも風味の差異がくっきりとわかり、一瞬バリスタの世界を垣間みたような気持ちとなった。とりわけ、ケニア産をテイスティングした際(挽いた豆80gに160ccのお湯を注ぎ、4分後スプーン8分目のコーヒーをズズッと、吸い込む)には、本当に”フルーツ”の香りが喉の奥から鼻孔にかけて広がり、改めてコーヒー豆が果実の種子であることをしっかりと認識させてくれた。そのフルーツは確かにグレーププルーツとトマトが混在したような味わいで、これは感動であった。

今回このセミナーで改めて思ったことは、「教養」の大切さ。大仰なことではなくて、こういった何気ない日常生活に根ざした知識を高めることは、日々の生活がより味わい深くなると思う。これからコーヒーを飲むときに、初めのひとくちを味わって、ほのかに感じる味覚から産地や特徴を想像すると、一杯のコーヒーの楽しみ方がより広がるに違いない。ワインのような奥行きの深い知識になると、少しかじる程度の学びには気後れを感じてしまいがちだが、こういった教養ならこれからもっと高めてみたい。

ところで、ハワイのコナコーヒーは高価であることでも有名なのだが、これについて講師に質問したところ、「他の産地と比較してハワイ産はそもそもの土地代や人件費などのコストが破格に異なるため高価となっている。味については、ハワイは低地であるために本来高地で熟成するコーヒー樹木と比較して熟し方が浅めになるためにさっぱりした風味となっている」とのこと。確かに希少性も知名度の高さにつながっているとのことだが、なんとなく三大地域と比較して味の差でなく、労働環境が恵まれ価格も高いだけのコーヒーというように理解できなくもなく、これまでコナコーヒーを漠然と特別視していた自分の無知識さへの戒めとなった。
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posted by [w] axis at 11:39| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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