2013年09月18日

上海の電動自転車

半年ぶりに上海に行った。
相変わらず大通りには高級ブランド店が林立し、最近新聞紙上を賑わせている経済成長率の鈍化を全く感じさせることのない活力に溢れていた。
すでに大都会である上海では、多くの若者はスターバックスでカフェラテを味わい、友人とスマートフォンで会話をし、iPadで探し物をする。
そんな上海では消費財としてどんなものがこれから望まれるのかを想像することは容易ではない。
そんなことを思いながら滞在期間中、市内を散策していたところ、とても気になるものを見つけた。
「電動自転車」である。

日本では最近、主婦層を中心に電気アシスト自転車が流行している。この通称”アシスト”は、ペダルをこぐ際に蓄電池により補助を受けることができるものであるが、上海の電動自転車は、ペダルをこぐ必要はない。ペダルは一応付いているのだが、ペダルを回している運転者は一人も見ることはなかった。
元々、分類として自転車と規定されていることから、運転免許をとる必要がないなど、規制がオートバイと比較して緩いことなどから、2000年以前にも一時普及したことがあったようだが
(詳細はhttp://www.env.hznavi.com/diandong/diandong2.htm)、電池が以前の鉛蓄電池からリチウムイオン二次電池へ転換されたことで軽量化や低価格化が進み、今回の普及を後押しすることになったそうだ。

ところで、私は1993年ころから上海を訪れていたので、もう20年ほどその変化を見続けてきたことになる。
2000年以前は、自動車はもっぱら役人や企業所有くらいに制限されていたため、道路には自転車が溢れいてた。そのため交差点では青信号が点灯したとたん、一斉に自転車群が右に左に動き出し、不慣れな私たちは行く手をはばまれ、時には衝突などにも巻き込まれた。
その後、中国のモーターリゼーションや地下鉄の発達とともに、いつのまにか自転車は通勤の主役から消え去っていった。更にその後続く経済成長が、平均所得の向上とともに個人所有の自動車やバイクの普及を押し進め、現在の慢性的大渋滞という社会問題を引き起こすまでとなった。加えて住居の郊外移転が加速してきたことなどもあり、主に通勤手段として、取扱いの便利なこの電動自転車が再登場したのだ。
オートバイ走行禁止場所も走行でき駐車場所も手軽に選択できることなどから、混雑する市内で重宝されることが容易に想像できる。

因に、価格は1500元〜3000元(¥25000〜¥50000)と手軽な価格であり、デザインも進化している。環境にも優しいことから、今後ますます普及していくのではないかと思うのだが、中国自体の法規制があいまいなこともあり、上海以外の都市では、電動自転車が道路通行禁止となっている都市もあるとのことで驚きだ。

今回私もこの電動自転車の乗る機会を得たのだが、エンジン音は本当に静かであった。元々上海では自転車が通勤手段であった時代から、過去の大戦の影響から前照灯を点さない習慣があり、この電動自転車も同様に運転者はほぼ無灯運転をしているので、公称制限時速が20qであるとは言え、ただでさえ薄暗い上海市内において、背後に忍び寄るこの”静か”は、逆に不気味でもある。

IMG_0071.JPG
オシャレなものも増えてきた(上海市内)
posted by [w] axis at 09:45| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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