2013年10月31日

ペチャクチャナイト(PechaKucha Night)

昨日、「東京デザインウィーク」なる主にデザイン関連のアイデアを展示や紹介する国際クリエイティブイベントの会場に行った。
そこでは、様々なプロダクトやグラフィック関連のデザインが紹介されていたり、学生による自主企画作品なども展示されていた。
その中のイベントの一つとして昨夜は、「ペチャクチャナイト(PechaKucha Night)」が開催されていた。
実は、私はこの催しについては初めて知ったのだが、NHK Eテレで毎週月曜日夜に放映されいてる”スーパープレゼンテーション”番組「TEDトーク」のカジュアル版という趣きであった。

今密かにクリエイティブ関係者間で東京の夜を賑わしているイベントなのだそうだが、代官山の蔦屋書店などの建築デザインを手がけたクライン ダイサム アーキテクツ社の創立者(クライン【伊】とダイサム【英】)によって、2003年にこのプレゼンテーションイベントは始まった。
元々は、この二人が経営する六本木のバー「スーパーデラックス」のためのイベントとしてスタートしたもので、若いデザイナーやクリエイター達がアイデアを分かち合い、ネットワークを広げる場としてその活動が知れ渡っていった。
東京発信のこのプレゼンテーションイベントは、そのイベント名の面白さやプレゼンテーション形式の巧みさが、「ブランド」化し今では世界中にその活動が広まっているそうだ。
確かに、”ぺちゃくちゃ”というネーミングがいかにも海外受けしそうであることに加えて、プレゼン方式は、20枚のスライドが自動的に20秒で切り変わる合計6分40秒という明瞭なフォーマットであることが、より見る側を飽きさせることなく楽しませるイベントとなっている。
この20×20のフォーマットは、本来はデザイナー達にいったんマイクをわたすと話が長くなりがちである、ということから思いついたそうなのだが、今では20×20がネーミングともにロゴ化しており、このイベント自体のブランド化を助長している。

それにしても、言ってみればどこにでもありそうな単なる全員参加型のプレゼテーションイベントなのだが、ペチャクチャという語感から伝わるカジュアルなアイデア交換場のコンセプトと、20×20という機能性を併せもち、且つそれらがビジュアルデザインとしても完成度が高いことで、今ではグローバル化しつつあるブランドとなっていることに驚きと学びがとてもあった。

初めて参加した昨晩のイベントは、最後まで飽きることなく楽しめ、また会場の雰囲気もとてもあたたかく、刺激もありながら心地よい一時を過ごせた。
毎月最後の水曜日には六本木で開催されているそうなので、興味ある方は是非参加してみてはどうだろう。


東京デザインウィーク  http://www.tdwa.com/tdw/about/
スーパーデラックス   https://www.super-deluxe.com

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発案者のクライン(左)とダイサム
posted by [w] axis at 10:59| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月16日

小売系アパレルとアパレル系小売の違い

先日、現在ヤングカジュアル市場で好調に事業成長されている某小売系アパレル会社のブランド責任者とお会いする機会があった。とても好印象の方で気さくに色々なお話をいただけた。そして現状のアパレル業界動向に関して切れ味鋭い視点でのお話が伺うことができ、とても参考になった。
中でも印象的であった話題は、表題の小売系アパレルとアパレル系小売の違いに関してのものであった。
以前より、この差異については自分自身の経験も踏まえてそれなりに理解しているつもりであったが、当日伺ったお話はとても明瞭な説明であった。
要点は以下の通りだ。
両者はどちらも同様に、内装に魅力的なデザインを施した店を構え、比率こそ異なるものの自社ブランドと仕入商品を店頭でミックス販売し、販売員教育にも力を入れ、日々のVMDもこまめに手を入れるなど、表面的にはその差は感じにくいのだが、曰くアパレル系小売事業会社は(卸売型からSPA型に参入するアパレル企業に多い)商品の良さをいかに見せるかが基軸となった店舗運営業務が展開されているのに対して、小売系アパレル会社は、お客様がとにかく入店したくなるような店作り、そのためには店舗内の空間作りがとても重要であり、商品については実質価値以上にお得感を感じてもらえるような陳列などを重視していることである、とのことであった。
空間作りにおいては、例えば来店客がアパレル商品をいろいろ眺め回したり、鏡で映したりする際にその行為が店外から露に見られることなく、さりげない死角的な場所でじっくりと吟味できるようと配慮されているなどである。
これらは些細なことではあるが、こういった来店客目線で買い物を心地よくしてもらえる場作りに細やかな配慮がされているかを今の消費者は見過ごさないとのことであった。そしてそれが小売系アパレルの習慣であり、アパレル系の小売事業会社がなかなか気づけないことであると。
これらは責任者の方が説明される中で、繰り返し強調されていた「いかに入りやすい店舗であるか」と「いかにお得感を感じてもらえるか」の2フレーズに全てが集約されているのだと思う。
ちなみに、この会社では以前はアパレル系小売業態であったのが、数年前より更なる事業拡大を目指すために社長方針として小売系アパレル業態へと転換したとのことなので、そのお話はとても説得力のあるものであった。
両者の違いは客観的には容易に理解しづらいものの、そのわずかな違いにですら危機感を覚え、その対応をしなければ今の消費者を惹き付けることは困難なのだろう。
posted by [w] axis at 13:50| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月18日

上海の電動自転車

半年ぶりに上海に行った。
相変わらず大通りには高級ブランド店が林立し、最近新聞紙上を賑わせている経済成長率の鈍化を全く感じさせることのない活力に溢れていた。
すでに大都会である上海では、多くの若者はスターバックスでカフェラテを味わい、友人とスマートフォンで会話をし、iPadで探し物をする。
そんな上海では消費財としてどんなものがこれから望まれるのかを想像することは容易ではない。
そんなことを思いながら滞在期間中、市内を散策していたところ、とても気になるものを見つけた。
「電動自転車」である。

日本では最近、主婦層を中心に電気アシスト自転車が流行している。この通称”アシスト”は、ペダルをこぐ際に蓄電池により補助を受けることができるものであるが、上海の電動自転車は、ペダルをこぐ必要はない。ペダルは一応付いているのだが、ペダルを回している運転者は一人も見ることはなかった。
元々、分類として自転車と規定されていることから、運転免許をとる必要がないなど、規制がオートバイと比較して緩いことなどから、2000年以前にも一時普及したことがあったようだが
(詳細はhttp://www.env.hznavi.com/diandong/diandong2.htm)、電池が以前の鉛蓄電池からリチウムイオン二次電池へ転換されたことで軽量化や低価格化が進み、今回の普及を後押しすることになったそうだ。

ところで、私は1993年ころから上海を訪れていたので、もう20年ほどその変化を見続けてきたことになる。
2000年以前は、自動車はもっぱら役人や企業所有くらいに制限されていたため、道路には自転車が溢れいてた。そのため交差点では青信号が点灯したとたん、一斉に自転車群が右に左に動き出し、不慣れな私たちは行く手をはばまれ、時には衝突などにも巻き込まれた。
その後、中国のモーターリゼーションや地下鉄の発達とともに、いつのまにか自転車は通勤の主役から消え去っていった。更にその後続く経済成長が、平均所得の向上とともに個人所有の自動車やバイクの普及を押し進め、現在の慢性的大渋滞という社会問題を引き起こすまでとなった。加えて住居の郊外移転が加速してきたことなどもあり、主に通勤手段として、取扱いの便利なこの電動自転車が再登場したのだ。
オートバイ走行禁止場所も走行でき駐車場所も手軽に選択できることなどから、混雑する市内で重宝されることが容易に想像できる。

因に、価格は1500元〜3000元(¥25000〜¥50000)と手軽な価格であり、デザインも進化している。環境にも優しいことから、今後ますます普及していくのではないかと思うのだが、中国自体の法規制があいまいなこともあり、上海以外の都市では、電動自転車が道路通行禁止となっている都市もあるとのことで驚きだ。

今回私もこの電動自転車の乗る機会を得たのだが、エンジン音は本当に静かであった。元々上海では自転車が通勤手段であった時代から、過去の大戦の影響から前照灯を点さない習慣があり、この電動自転車も同様に運転者はほぼ無灯運転をしているので、公称制限時速が20qであるとは言え、ただでさえ薄暗い上海市内において、背後に忍び寄るこの”静か”は、逆に不気味でもある。

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オシャレなものも増えてきた(上海市内)
posted by [w] axis at 09:45| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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